産業科学館だより

山形県産業科学館 公式ブログ

知りたい! が未来をつくる「耐震構造学者・佐野利器 を知る12の扉」


縮小ゆめりん こんにちは、ゆめりんです ¨  ˜・… ☆

 

知りたい!  が未来をつくる  郷土が生んだ建築界の偉人  

    耐震構造学者  佐野 利器 を知る 12の扉

 

 山形県が生んだ偉人の一人を紹介する企画展が開催されました。

日本の先駆けとなった科学者や工学者の偉人を知り、未来の夢を育んでもらお

うという展示です。

 

展示期間と場所は次のとおり。

 展示期間:8月12日(金)~9月1日(木)

 展示場所:2階フリースペース

 

 

 展示は、佐野利器の行動的な生きかたと、多方面に残した大きな業績を「12

の見出し(扉)」で構成。それを、合計23枚のパネルと動画によりくわしく紹

介しています。動画では、山形県の郷土の偉人シリーズ「耐震構造建築学の創

始者 佐野利器」が放映され、よりリアルに佐野の人となりを知ることができ

ました。

 

            

 

 全体は2部構成で、前半のPART1が「佐野利器の見た夢」。生い立ちか

ら、建築の道を志し、誰もがなしえなかった耐震構造学を確立するまでを紹

介。さらに、建築やまち、都市を良好な環境にみちびくための法律が日本に

はまだ出来ていなかったので、それを法令化するというとても大きな仕事を

なしとげています

 

 住宅問題の解消にも積極的に取りくみました。先進国に比べ劣悪で、かつ数

量が不足していた住宅の整備には、数々の調査や提案をしています。また、教

育や科学、産業界では、長さ・体積・重さの「単位」がとても重要ですが、日

本ではいくつかの単位がバラバラにつかわれ混乱していました。佐野はメート

ル法に統一することにも力をつくし、後に表彰されました。

 

 

 後半のPART2は「理想を形にする」。建築界の新進気鋭の建築家となった

佐野利器は、日本橋通りに、洋書や輸入品の玄関口であった書店「丸善」を、

日本ではじめての本格的な鉄骨づくりで設計しています。また、長さ335メー

トルある東京駅の構造計算の助言をしたり、北口と南口ホールをおおう2つの

大きなドームを構造計算しました。

 

 今から100年ぐらい前になりますが、「明治神宮造営」や関東大震災による

「帝都復興事業」といった大きな国家事業がありました。これらの精魂こめた

仕事は、建築と都市のレガシー(遺産)として現代まで生き続けています。

 

 

   

 

 佐野利器には山形県に2つの故郷がありました。それは、生まれ育った山口

家のある白鷹町と、養子となった佐野家のあった上山市です。どんなに忙しく

ても、年に数回はそれぞれの故郷に帰り、家族や地域の人たちと親しみ、交流

を続けていました。故郷の子どもたちの教育やまちの発展にも力を尽くしてい

ます。

 

 

 今回の企画展示により、新たな佐野利器の姿と業績を県民の皆さまに紹介す

ることができました。山形県の子どもたちが故郷を愛し、これからもずっと住

み続けられるまちになることを願っております♪

 


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